【体験談】子どもにあった学級選びと移動 ~通常級から支援級へ~
ライター:当事者ママ*アリさん
2024.10.11
秋の季節になると、小学校の説明会が行われたたり、進学への準備が始まる頃になると思います。
現在小学3年生になる息子も、当時は支援級に進むべきか、普通級に進むべきか、かなり悩まされました。
入学当初は、通常級にいましたが、2年生からは支援級として現在にいたっています。
今回は、小学生への進学の選択についてお話しとその後の様子についてもお話ししたいと思います。
あくまでも、私の意見ですので今後の参考程度にしていただければと思います。
支援の種類
話を聞くと支援といっても色々な選択肢がありました。よく聞くのは、特別支援学校と支援級だと思います。またそこに通級という指導もありました。
簡単に説明すると、下記のような区分でした。
・特別支援級学校
学校自体が支援を必要とする生徒が在籍する。障がいのある生徒が主体となる学校
・学校の支援級
小学校の中にあり、その中で特別な支援を必要とする生徒が通う学級
・通級
個人の特性に合わせて学校とは別に支援を通して行う学級
息子は軽度の自閉症でしたので、特別支援学校までの支援は必要ないと判断し、支援学級を視野に進めていました。
また、通級に関しても検討していましたが、別の学校に通わなくては行けない事と毎日同じルーティンを好む息子には合わないと判断しました。
(各都道府県や市町村でも取り組みが少し違うと思いますので、確認が必要です。)
支援級の保護者説明会に参加
入学前に考えたこと
支援級を視野に入れましたがどんな環境なのか、何をどのように指導するのかといったことも分かりませんでした。 また、息子は新しい環境になれるまで時間がかかるので、入学前や入学前検診の前に学校へ行きたいと考えていました。そこで、支援級の保護者説明会に参加する事にしました。息子の地域の小学校では事前に連絡をし予約をして説明会に参加ができます。 息子が、新しい場所に不安感が出て施設に入れない事があったので、その事も事前に説明をして一緒に説明会へ参加が可能になりました。
説明会に参加して感じたこと
説明会では、先ほど話した支援の種類や何名在籍しているのか、各学校に配属されている支援コーディネーターの先生が説明をしていました。 そこでは、初めは支援をしていても後で通常級に戻ることができるという事、 障がいによってクラスが分かれていたりする事の他に、支援級は昔のイメージで差別的な場所とは考えず、子供1人1人にあった学び方ができる場所だという事も加えて説明してもらい、 私の中にあった支援級へ進むに当たってのモヤモヤも晴れたように感じました。教室の様子
説明会の後は、教室の案内がありました。障がいと度合いや1人1人の相性や年齢も踏まえたうえでクラスが分けられていたり、
勉強の仕方も人それぞれで、机にパーテーションをつくり、自分の世界の中で勉強をしている生徒もいました。
息子も周りに合わせるのは少し苦手ではあったので、支援級では自分らしくのびのび勉強ができるのではと感じました。
全体を通しても支援級への抵抗感もなくなり、有意義なものになったと思います。
息子も、やはり始めは校門から嫌がって入る事ができませんでしたが、
支援級にある大きい時計や黒板に貼られる数字をみて遊んで見たりランドセルの色を言ってみたり、少しづつ小学校の雰囲気に慣れていきました。
通常級からのスタートを決断
夫婦での話し合いの末、息子は「通常級」からのスタートに決めました。
もちろん、支援級に途中で入る事もしっかり視野にいれての決断です。
この決断の大きな理由の一つには「周りの友人」がいました。
小学校から近い幼稚園に通っていた為、同じ小学校に入学するお友達も多く人間関係もかなり良好でした。
その為、ムリに支援級に入れて違う環境にしてしまうよりもまずは、お友達と変わらない環境を作って楽しく学校生活を送れる方がいいのでないかと考えたからです。
勉強に関しても息子がどこまで付いていけるのかわからなかったので、それも踏まえて通常級からのスタートにしました。
通常級での問題点
入学前のフォローや準備
入学と同時に、まずは学校に行くまでの登下校、宿題や明日の準備など家族でフォローすることがたくさんありました。 登下校は、なれるまで道が覚えられない事やマンションのエレベーターに1人で乗れないなど問題点がでてきました。 しかし、これは支援級に行っていてもあり得る事でしたので、登下校は、周りのお友だちの力もかりて慣れるまで約半年程、大人が学校と家の往復をしていました。
通常級での宿題や授業の様子
宿題に関しては、帰ってきてから勉強をする事にかなり抵抗感があり、中々思うように学習に取り組めませんでした。 この原因は、本人が勉強に対して「何をしたらいいかわからない。理解ができない」ようで、 授業参観で、息子の様子を見るとクラスには馴染めているが、そこに座っているだけで、クラスのお友達とディスカッションができず迷惑がかかっている様子がみられました。 先生も、親身になって相談に乗ってくれましたが、生徒数が多い中で息子をフォローするのは、時間が足りなくて結局そのままになってしまうと言われてしまいました。
2年生から支援級
普通級で授業についていけない事や、たくさんの人数の中で圧迫感を感じてかなりストレスがあったようで、
休日はずっと寝ていたり活動意欲も落ちていた姿が多くなっていたので、その姿に「入学してから本当に頑張って学校生活を送っていたのだ」と
夫婦で改めて今後の学校生活について考える事にしました。
1年生の冬、個人面談で先生と相談し支援級へ進む事になりました。
先生はあくまでアドバイスで、判断したのは両親である私達夫婦です。
そこからは、支援計画書の作成や通常級から支援級に移るまで負担が少ないようにプレ支援級という形で、2年生で正式に支援級に移動する形になりました。
現在の様子
支援級に移ってみて
2年生から支援級に移り、学校生活の中で笑顔が見える事が多くなりました。 また、できない事にも素直に「難しい」とアピールできるようになり、少人数での指導なので、より細かい支援をしてもらえています。
支援級で気になった部分と今の考え
問題点をあげるのであれば、通常級と比べて学習スピードに差がみられていることです。また、学習に凹凸がみられるので、より苦手と得意が現れるようになりました。 こちらに関しては、夫婦で「得意な所を特に伸びてくれればOK」「小学校は楽しい」と思ってもらう事を優先し、 息子が家庭だけでなく学校でも、落ち着ける環境ができればいいなと考え今も継続中です。 支援級に入れる入れないはあくまで親の判断ですので、家庭での考え方で良いと思います。
※この記事は体験談として掲載させていただいております。気になる症状がある方は医療機関への受診をお願いいたします。
※写真はイメージです。
当事者ママ*アリさん
8歳6歳4歳を育てる3児の母です。みんな違ってみんな良いをモットーに育児に奮闘中です