【体験談】初めての療育探しと療育に通って感じた変化

当事者ママ*はるゆうママ

2024/12/11

はじめに:療育について

療育を受けるタイミングや、どんな療育があり、どのような流れで全てが始まっていくのか、初めてなことで親御さんは誰に聞けばいいのかなど分からないことだらけですよね。 今回は6歳4歳の自閉スペクトラム症兄弟を育てている私の6歳の子供の事業所探しの体験談が、悩んでいる皆様の役に立てるかどうかは分からないですがお話していこうと思います。

発達診断を受ける前から市の療育に参加していた日々

私の息子は1歳ごろから、発達が他の子より確実に遅れていると思っていました。 喃語を含める発語がない・他のお友達に興味もなく一人で遊ぶ・訴えが全くなく受動的… ほぼ毎日園庭開放に行くたびに他のお子さんと自分の子供を比較し、遅れていることを実感していました。 そんな時、市の広報で発達が気になるお子様への集いが行われていることを知り申し込みました。 参加すると無料相談を兼ねた療育のような形で、保育士さんや臨床心理士の先生方が主体となり様々な遊びを親子で取り組むといった形でした。
その中でも我が子は全く取り組まず一人でその場所の中でも落ち着く場所に座り眺めているような状態でした。 一人で「もしかしたら、本当に何らかの発達障がいがあるのかもしれない」と思い始めていた時の療育は他の親御さんとも話せる機会があり、とても心強い場所になったことを今でも覚えています。

本格的に療育を探し始めた日々

3歳後半で“自閉スペクトラム症”と診断を受け、本格的に療育を探し始めました。まずは市町村へ療育を受ける為に必要な受給者証の申請に行きました。 そして1カ月程で受給者証が送付され、住んでいる市内の療育一覧がリスト化されている冊子を渡され、そこから息子に合う療育を探し始めました。 その間にも市の療育活動で知り合った同じ悩みを持つママさんや相談に乗ってもらえる臨床心理士さんに助けられました。 療育に関して右も左も全く分からなかったので、毎日市から渡された療育一覧表から一つずつHPを検索する日々でした。 療育にも“運動系・勉強系・音楽系”がありました。その中で我が子に合うと思った療育に連絡し聞き取り・体験を繰り返しました。
どのタイプの療育が我が子に合うのか全く分からなかったですが、運動能力は他のお子さんとあまり変わらなかったので 私の中では単語でもいいから言葉を発して欲しく、勉強系や音楽系をメインに探しました。 気になる事業所へ電話すると、何歳で受給者証が既にあるか、などを聞かれます。 そして体験の日時を合わせ体験に行って取り組んでいる我が子の様子や施設の雰囲気、先生方の態度や接し方を見て選びました。

私も療育について調べる中で初めて知ったのですが、実は市より渡された冊子以外にも、最近は療育を専門とした訪問看護ステーションも存在します。 発達障がいの子供たちは慣れない環境がとても苦手です。なので自宅に看護師・作業療法士・言語聴覚士などのセラピストがグッズを持参して訪問し、 住み慣れている環境や行き慣れている公園で療育を行ってくれます。
この訪問看護は自閉スペクトラム症兄弟を育てている私にはとても助けられた事業所の一つでした。 我が子の長男は6歳になりましたが、現在は3歳後半から行っている療育と新たに契約した放課後デイサービス、訪問看護を利用しています。

放課後デイサービスを見つけるのに苦労した日々と助けてくれた相談支援員

6歳までの未就学児が通う“児童発達支援”は、まだ探すことは難しくなかったですが、小学校から通う“放課後デイサービス”は見つけるのに大変苦労しました。
まず放課後デイサービスは学校終了後にそれぞれの学校に車で迎えに来てくれ、事業所にて過ごし、夕方自宅へ送迎してくれます。 その為、それぞれの事業所さんが送迎範囲を決めている為、通える事業所が限られました。我が子は慣れない車には乗れないため、母親の私が送迎する前提で範囲を広げ探しました。
ざっと50件程電話をしましたが空きがありませんと断れる事業所が多く、空きがあるのは50件のうち1件でした。こればかりは途方にくれました。 そのため送迎をしてもらうとなると…絶望的な困難さですね。

そんな時、お世話になっている訪問看護師さんが相談支援員さんを見つけることを提案してくれたんです。 相談支援員さんとは、事業所や学校との架け橋を担ってくれる方達で、お年寄りの方で分かりやすく言うとケアマネジャーさんと同じような立ち位置です。 市内の相談支援員さんを見つけ、運良く契約していただけた事業所さんがありました。相談支援員さんには料金が発生しないため、金銭的にもありがたかったです。

行ってみたい放課後デイサービスなどを相談すると、その事業所さんにコンタクトを取ってくださり、なんとお世話になることができました。
これは確実なものではありませんが、素人の親が探すのには限界がありました。 相談支援員さんは様々な事業所を把握している為、提案もしてくださいますし、学校や事業所さん達とのカンファレンスの設営など様々な事をしてくださります。 様々な事業所と共に子供と私も支えられて今に至ります。

事業所に通い始めてからの変化

息子は勉強系の児童発達支援、訪問看護、小学校から放課後デイサービスに通っています。まず勉強系に通い始めて半年ほど経ち、単語を話せるようになりました。 楽しみながら単語が書かれた絵カードを用いる療育の成果かなと思いました。
訪問看護では、自身のペースに合わせてお家で好きな遊びについて話せるなど単語習得の次のステップに繋いでいただけているような気がします。 そして自身のお気に入りのおもちゃで一緒にあそぶなどのご褒美を取り入れることで課題に取り組む時間も少しずつ伸びてきています。
放課後デイサービスでは他学年のお兄ちゃんお姉ちゃんに引っ張ってもらいながら、みんなで遊びたい気持ちが育ち、自ら「よーしーて(混ぜて)」と言えるまでになりました。 私一人ではこのような成長は見れなかったと思っています。

さいごに

以上が私の療育探しと療育を利用して感じた効果でした。ここで伝えたいのは“一人で抱えない”ことです。 相談支援員さんや市の相談先などに助けを求め、多くの選択肢を知ることが、育てている親御さんの不安を減らせる一つだなと私自身感じました。 利用できる支援はどんどん利用していけたら良いですね。

※この記事は体験談として掲載させていただいております。気になる症状がある方は医療機関への受診をお願いいたします。
※写真はイメージです。

当事者ママ*はるゆうママ

経歴:6歳ASD不登校児と4歳ADHD強めのASD兄弟をマイペースに見守るママです!

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