た行が苦手な子に!お家で出来る発音トレーニング
言語聴覚士*はる
2024/12/25
はじめに
先日、「さ行」のトレーニングについてご紹介しました♪
子どもが話せる言葉が増えていくと、パパやママはとてもうれしいですよね。言葉が話せるようになって一安心!と思えば、次に気になってくるのは発音です。
話せることばが増えても、発音が不明瞭だとパパやママは心配になりますよね。
今回はた行が苦手な子のトレーニングについて紹介します。
「た行」は何歳で話せるようになる?
「たちつてと」の「た行」は、おおよそ3歳前後で発音できるようになります。
大体日本語の発音全て獲得できるようになるのは、6歳前後とされているので、前半に獲得される発音ですね。
ただし、発音の獲得には個人差があるので、3歳になっても「た行」が言えない!と焦る必要はなく、その子自身の発達の進み具合をみながら様子をみてください。
た行が苦手な子の発音トレーニング
「た行」は舌を前歯の裏の硬い部分に置いて少しはじくような動きをすることで発音できます。
そのため、「た行」の発音が難しい場合はこの舌の位置が正しくない可能性が高いです。
ただ、鏡を見ながら正しい舌の位置を指導し、はっきりした発音につなげる方法は難しく、
子どもにとってもあまり楽しく感じられないものが多いです。
子どもが「楽しくない」と感じる場合はトレーニングをしようにも続かなかったり、そもそも話すのが嫌になったりする可能性が高いので無理に行わないようにしましょう。
舌の細かい動きは、言語聴覚士など専門知識のあるスタッフのいる病院や療育で細かく指導を受けるとよいですよ!
家でできるトレーニングは?
では、家でできるトレーニングは何かあるか、という点についてご紹介していきます。先ほど申し上げた通り、「た行」の発音には舌の細かい動きが大切になってきます。 これは、舌を正しい位置に動かすだけではなく、弾く力や速さなども大切です。
そのため、舌を素早く必要な力加減で正しい方向に動かすということが必要になってきますよ。 そのトレーニングは自宅でも簡単にできます!
まず、「顔遊び」のような感覚で、ママやパパの表情と同じ表情を作る遊びをします。 このとき、頬をしっかりふくらましたり、力強く「う」の口をしたりするのもよいですよ!
今回は「た行」の発音のトレーニングなので、舌を前に出したり、前歯の裏に舌を置いて変な顔をしたりして、表情を真似るように伝えます。 舌を大きく動かすことで、筋肉が強くなり発音の明瞭になりますよ♪
ある程度舌を大きく動かすことができるようになれば次のステップにいきます。
鏡を見ながら、舌を左右上下に正しい位置に動かす練習です。 パパやママが手本として同じ動きをし、その動きを真似するように伝えてみると分かりやすいですよ!
正しく大きく動かすことができるようになれば、次は徐々に速度を速くしていきます。 そういったことを続けていくと、徐々に発音は良くなるでしょう。
上手に真似ができたら「勝ち」とゲーム感覚にしたり、拍手やハイタッチ、ご褒美に小さいシールを貼ったりなど トレーニングをすることが「楽しい」「うれしい」に感じられるように工夫してみましょう。
またそれ以外にも、「絵本をゆっくり読む」や「た行がついている単語を言う」なども効果的です。 「たいこ」「つみき」「てれび」など単語を言う練習をしたら次に「たいこを鳴らす」「つみきをつむ」「てれびをつける」など徐々に文章を長くしていきましょう。
聞き取りにくいところがあれば、「間違えているよ!」などと指摘するのではなく、ゆっくりもう一度読んだり、正しい発音をさりげなく聞かせたりするようにしましょう。
まとめ
今回はた行が苦手な子に対するトレーニングについて紹介しました。
どんなトレーニングも親のやる気はもちろんですが、一番大切なのは子どものやる気です。
自分の子どもの好きなキャラクターなどを使いながら楽しくトレーニングできる方法を見つけ出してみてくださいね♪
言語聴覚士*はる
経歴:言語聴覚士歴:10年目
2児の母をしながら、児童発達支援施設にて、楽しく遊びながら子供たちの「伝えたい!」という気持ちを育てることをモットーに